ブラームスの交響曲第1番＆第4番。 指揮は金聖響。清水和音と並び、恥ずかしい名前を持つクラ演奏家である。 今流行のピリオド・スタイルを採用し、独墺の浪漫派音楽を再現するコンサート・シリーズ、その最後を飾る演奏会だった由。ブラームスまでピリオド…

青柳いづみこのピアノ・リサイタルを聴きに行った。 曲目は、シューベルト、ラヴェル、リスト（以上前半）、ショパン、ドビュッシー、サティ（以上後半）の、それぞれワルツのみ。題して≪浮遊する円舞曲≫。 これを洒落ていると捉えるか、馬鹿げていると捉え…

土曜日はダブル・ヘッダーだったのです。 前半はシューベルトの交響曲第6番、後半がマーラーの同じく交響曲第6番。指揮はズービン・メータ。 テロの危険性に怯えつつ、（ステージからはちょっと離れた席で）聴いて参りました。 シューベルトは天才というか神…

麿の酩酊事件簿―月に酔 (講談社ノベルス)作者: 高田崇史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/11メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (22件) を見る 前作『花に舞』には否定的なことを書いたが、今回もそれを継続する。作者は書いてて楽しいん…

家守 (カッパ・ノベルス)作者: 歌野晶午出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/11/18メディア: 新書この商品を含むブログ (14件) を見る 私が気付くのが遅かっただけかもしれないが、光文社、ひょっとして本気？ なんか、ノベルスの陣容がどんどん豪華になっ…

殺人を選んだ7人 (Hayakawa pocket mystery books―迷宮課シリーズ (971))作者: ロイ・ヴィカーズ,井上一夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1967/02/01メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 七つの短編が収められている。だから『殺人を選んだ…

白い部屋で月の歌を (角川ホラー文庫)作者: 朱川湊人出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/11/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 144回この商品を含むブログ (37件) を見る 『相続人』と同じタイミングで、同じ賞（ただし短編賞）を受賞した作品。表題…

白い兎が逃げる (カッパ・ノベルス)作者: 有栖川有栖出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/11/18メディア: 新書 クリック: 21回この商品を含むブログ (58件) を見る 火村＆有栖川シリーズというと、白々しい人間ドラマが本格ミステリを台無しにするのが定例…

モーツァルト・プログラム。前半は《ハイドン・セット》より二曲、後半はクラリネットを加えてクラリネット五重奏曲。 まさに音の戯れで、いやあ、良かった。本当に久しぶりに、モーツァルトを生で聴く楽しみを満喫。もっとも、「顎で挟まないヴァイオリン＆…

誰か ----Somebody作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2003/11/13メディア: 単行本 クリック: 69回この商品を含むブログ (101件) を見る むせ返るような幸福と善意に溢れる、主人公とその生活。だが、それはそれで孤独なんじゃないかと感…

きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)作者: 西尾維新,TAGRO 出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/11/08メディア: 新書購入: 11人 クリック: 576回この商品を含むブログ (348件) を見る 櫃内夜月、琴原りりす、迎槻箱彦、病院坂黒猫、そして主人公・櫃内…

死の序曲 (ハヤカワ・ミステリ 476)作者: ナイオ・マーシュ,瀬沼茂樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1959/03/01メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る 黄金期の英国本格を体現するような、格式を大いに感じさせるミステリ。 マーシュを読んだ…

見ざる聞かざる (ハヤカワ・ミステリ 654)作者: ミニヨン・エバーハート,村崎敏郎出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1961/08/01メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 入手困難だったから有名だったのか、内容が凄いが絶版だったから有名だったの…

レオナルドのユダ作者: 服部まゆみ出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る 偶然だろうが、『聖遺の天使』と題材がかぶっている。三雲と服部、二人の違いが一発でわかるわけで、極めて興…

禿鷹の夜 (文春文庫)作者: 逢坂剛出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/06/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 10回この商品を含むブログ (16件) を見る 『燃える蜃気楼』に不満を覚えた反動で、好調時の逢坂剛を読みたくなり、未読だった『禿鷹の夜』を…

前半はドヴォルザークの森の静けさ＆チェロ協奏曲。後半はチャイコフスキーの交響曲第５番。 テリエ・ミケルセンの指揮で。 東京か大都市圏にさえ住んでいれば、間違いなく無視するプログラム。私も落ちぶれたものだ。未知のオケを聴けたので、まあ良しとし…

密林 (角川文庫)作者: 鳥飼否宇出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/10メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る ヤンバルの森における、昆虫マニア・米兵・猟師を巻き込んだ宝物捜索小説。暗号とかも出て来るし、俗に〈意外な真相…

ヨットクラブ (晶文社ミステリ)作者: デイヴィッドイーリイ,David Ely,白須清美出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2003/10/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 290回この商品を含むブログ (26件) を見る 日常に溶け込んだ非日常を、柔らかなタッチで皮肉に…

聖遺の天使作者: 三雲岳斗出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2003/10メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (16件) を見る レオナルド・ダ・ヴィンチを主人公に据え、聖遺物とされる香炉と、それがある城砦の謎を解き明かす本格ミステリ。 『M.…

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ四曲。うち三曲が《悲愴》《月光》《熱情》（残りの一曲は第6番）。超有名曲によるプログラムというわけ。 速めのテンポでさらさら進む流麗な演奏だったが、音が非常に綺麗で感心した。本当に、全然濁らないのである（一曲に…

おさかな棺 (角川文庫)作者: 霞流一,五月女ケイ子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/10/25メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 連作短編集。 霞流一にはこれまであまり乗れなかったのだが、今回遂に十全に楽しめた。いつものギャグや強引…

クラリネットのリサイタルに行ったのは初めてであった。プログラムは微妙にマイナーで、前半がダンツィとメンデルスゾーンのソナタ、後半がウェーバーやヴェルディのオペラからメロディーを取って、当時の名手たちがクラリネット用に編曲した《幻想曲》関連…

ラミア虐殺 (カッパ・ノベルス)作者: 飛鳥部勝則出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/10/21メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (17件) を見る この人を読むのも、実はまだ二作目である。本当に怠け過ぎ。 で、楽しませていただいた。話の内…