不壊の槍は折られましたが、何か?

クラシック音楽を聴いた感想がメイン(のはず)

音盤

ロリン・マゼール/バイエルン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

2001年3月18日、プリンツレーゲンテンシアターでのライブ録音。13日と16日と合わせて、同一会場でシューベルトの全交響曲連続演奏会の一環として演奏&収録された模様である。この会場はヘラクレスザールよりも狭く、客席数は1300程らしい。シューベルトの交…

ギュンター・ヴァント/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1995年3月28日、29日、フィルハーモニーでのライブ録音。カルロス・クライバーの代役として久方ぶりにヴァントがベルリン・フィルの指揮台に立った時のもの。カルロスの演奏会だったから、元々練習時間がたっぷりあり、代役であっても引き受けることが可能だ…

ニコラウス・アーノンクール/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

1992年11月、コンセルトヘボウでのセッション録音。交響曲全集の一環である。 テンポ設定はアーノンクールらしく穏当な「やや速め」である。ビブラートがかなり抑えられており、ざくざくした音色で進行する。よって腰の据わった重量感のある音はあまり出せて…

ジョージ・セル/クリ―ヴランド管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1957年11月1日、セヴェランス・ホールでのセッション録音。ステレオである。 ひやりと冷たい肌触りの演奏だが、決して機械的ではない。吉田秀和の表現をアレンジして書きますが、これは金属の冷たさではなく、陶磁器の冷たさである。それも極上の。セル時代…

マルティン・ジークハルト/アーネム・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

2003年9月9日〜12日、アーネムのムシス・サクルム、コンサート・ホールでのセッション録音である。EXTONレーベルは、オンマイク気味録音の雄として、今回もなかなかいい音でオーケストラを録ってくれております。 非常に緻密で充実した演奏である。奇を衒わ…

カール・ベーム/シュターツカペレ・ドレスデン シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1979年1月、ドレスデンのクルトゥーアパラスト(文化宮殿と訳すのだろうか?)でのライブ録音。84歳なのにちゃんとドレスデンに出向いて演奏会を開いている辺り、ザルツブルクに呼びつけて共演するだけの指揮者とは違って正面から仁義を切っている感じがしま…

ハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1979年6月11日〜15日、東ベルリンのイエス・キリスト教会におけるセッション録音。 オーケストラは低音に支えられたピラミッド型のサウンドを堅持する。音色は暗めであり、アンサンブルとして統一感が高く、まるで一つの楽器のように鳴るのも特徴だ。冷戦時…

山田和樹/横浜シンフォニエッタ シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

2010年11月5日、横浜市青葉台でのフィリアホールでのライブ録音。 歌謡性に傾斜した演奏で、しかもその歌がシック。第一楽章主部からメロディーをなだらか滑らかに繋げるべく、レガートやテヌートが多用されている(もちろんジュリーニのような極端なものに…

ヴィレム・メンゲルベルク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1940年12月19日、たぶんコンセルトヘボウでのライブ録音。この時期ということは、まあそういうことです。 迫力満点の演奏である。当然録音状態は年代相応であり、低音もごもごで強奏部では音割れが頻発するのであるが、やっていることは一応わかるので、ステ…

ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1981年3月23日〜27日、ドレスデンのルカ教会でのセッション録音。交響曲全集の1枚である。この全集は、同じオーケストラを使ったコリン・デイヴィスの全集に比べて、より引き締まった音楽になっているのが特色である。指揮者の個性の違いが出ているようで興…

ルドルフ・ケンペ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1968年5月22日〜27日、ミュンヘンのブルガーブラウでのセッション録音。 前々から大好きな演奏である。オーケストラの音色は、悪く言えば鄙びていて、特に管などは硬い。しかし良く言えば素朴であり、生のままである。私の見方はもちろん後者である。豆腐に…

デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

2012年3月、トーンハレでのセッション録音。このコンビは2年かけて交響曲全集を録音しており、これはその完結篇に当たる。 調性に非常に敏感な演奏であり、転調する度に雰囲気をかなり積極的に変えて行く。また和音についてはパートの分解能を高めており、…

ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1968年9月、西ベルリンのイエス・キリスト教会でセッション録音されたもの。カップリングは、同一会場で1964年10月収録の《未完成》である。 同コンビによる後年の1977年盤と基本的には同傾向の演奏である。すなわち、ベルリン・フィルの重厚な音色と高い機…

エフゲニー・スヴェトラーノフ/スウェーデン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1990年9月18日、ベルワルド・ホールでのライブ録音。 たっぷりとした大柄な演奏である。ザンデルリングほどではないがこれも雄大でなだらかな演奏。どっしり構えてその中でシューベルトの旋律をたっぷり味わわせてくれるが、テンポは取り立てて遅いわけでは…

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1951年11月〜12月、西ベルリンのイエス・キリスト教会でのセッション録音。例の有名な録音である。 1942年ライブはもちろん、1953年のライブと比べても音楽の挙動は落ち着いている。加減速は控えめ、テンションも低め。その代わり、非常に雄大な音楽が展開さ…

デニス・ラッセル・デイヴィス/バーゼル交響楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

2013年6月3日〜5日、カジノ・バーゼル・ムジークザールでのライブ録音。 非常に画然とした演奏だえる。ノットとは対照的に拍節感が強い。これは恐らく敢えてであり、リズムとテンポを盤石なものとした上で、音の強弱で色々なニュアンスを付けていく。角ばっ…

オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1958年2月12日〜14日、ミュンヘンのヘラクレスザールでのセッション録音。ステレオです。 テンポをそれなりに動かしてドラマ性を強調している演奏。第一楽章はパッショネートであり、ぐいっと加速する場面が結構出て来てエキサイトさせられます。コーダの序…

エイドリアン・ボールト/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1972年5月28日〜30日、ロンドンのキングスウェイ・ホールでのセッション録音。 堂々たる演奏である。全体の設計図をおおまかに書いて、それに沿って拘るべき所にはとことん拘りつつ、奇矯な解釈は一切排除されている。温かい雰囲気が支配的だが、第一楽章や…

クルト・ザンデルリング/スウェーデン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1994年10月14日、ストックホルムのベルワルド・ホールでのライブ録音。 実にクルト・ザンデルリンクらしい演奏で、全体的には大らか・まろやか・雄大、それでいて細かい拘りも随所で光る。若干遅めのテンポ設定で、リズムも重めですが、序奏から非常に流麗に…

アルトゥーロ・トスカニーニ/フィラデルフィア管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1941年9月16日、トスカニーニのフィラデルフィア客演時のセッション録音。なお当初は録音に失敗したとされ、長らくお蔵入りだった。でも聴いてみると時代の割にはいい音で録れており、とても失敗とは思えない。後代で音源を何らかの手段でいじったのかしら。…

カール・ベーム/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1963年6月、西ベルリンのイエス・キリスト教会でのセッション録音である。以前から名盤の一つとされている有名な録音だ。 極めてがっちりした構築的な演奏である。ノットの録音に触れた際にちらりと述べたが、ベームは拍節感が非常に強い指揮者だと思う。し…

ロジャー・ノリントン/シュトゥットガルト放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

2001年7月18日〜20日にかけて、シュトゥットガルトのリーダーハレ、ベートーヴェンザールでのライブ録音である。 かなり珍妙な演奏だ。軽いノリの序奏は今や多数派で特に違和感はないものの、既にこの段階から、アーティキュレーションが微妙に個性的である…

ジョナサン・ノット/バンベルク交響楽団 シューベルト:交響曲第8番ハ長調《グレイト》

2006年9月19日〜22日、バンベルクのコンツェルトホール(ヨゼフ・カイルベルト・ザール)でのセッション録音。東京交響楽団の音楽監督に就いているノットが、もう一つの手兵、バンベルク交響楽団と組んで録音した交響曲全集の一環で録音されています。 いき…

ミヒャエル・ギーレン/南西ドイツ放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1996年4月27日、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールでのライブ録音。ということは演奏旅行中の一コマということになる。 オーケストラの音が非常にざらざらしているのが第一の特徴だ。美感にかまけることのない朴訥とした音色であり、これを使って…

ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1991年4月21日〜23日、ハンブルクのムジークハレでのライブ録音。 基本的な解釈はケルン放送交響楽団の時と変わっておらず、特にオーケストラ全体のバランスに関しては細部に至るまで拘り抜いている。ただしこちらの方が遥かに精密な演奏となっていて、音楽…

ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

70年代後半に録音された交響曲全集からの1枚である。《グレイト》は1977年6月10日〜12日、ベルリン・フィルハーモニーでのセッション収録となる。 意外とテンポが速めの第一楽章序奏からスケール豊かな演奏で、黒光りするオーケストラが豪壮華麗に鳴り響く…

エーリヒ・クライバー/ケルン放送交響楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1953年11月23日、WDRフンクハウスの第1ホールでの収録である。たぶんライブ。会場の所在地はケルンということらしい。 非常に素晴らしい演奏で、エーリヒ・クライバーがいかに名指揮者であったかをはっきり示している。第一楽章序奏からして引き締まった音楽…

サイモン・ラトル/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

2005年6月8日〜11日にかけて、ベルリン・フィルハーモニーでのライブ録音。ラトルは首席指揮者として徹底的に仕事ができるというベルリン・フィルとの関係性をフル活用して、楽曲の細部に至るまでとてつもなくハードルの高いことをオーケストラに要求してい…

クラウス・テンシュテット/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1983年4月、ベルリン・フィルハーモニーでのセッション録音。 凄まじい演奏である。この曲が美感とこれほど無縁に鳴り渡るのは、かつてなかったのではないか。この点ではクナッパーツブッシュも勝てない。響きがとにかく重厚で、楽器の音がぶつかってハーモ…

レナード・バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 シューベルト:交響曲第9番ハ長調《グレイト》

1987年10月、コンセルトヘボウでのライブ録音。 解釈の基本はニューヨーク・フィルとの旧盤とそう変わりがない。すなわち快活でよく歌い、よく鳴る。聴いていると元気になる一方、憂いの表情が無視されているわけではない。表情付けは全くしつこくない(この…