不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

音楽

ビルギット・ニルソン死す。

享年87歳。謹んで哀悼の意を捧げたい。素晴らしい歌手であったと思う。クリアな高音は、録音で聴いてさえ素晴らしい。実演ではさぞかしであったろう。 追悼のため、今日はショルティ指揮の《神々の黄昏》第三幕でも聴くことにする。

トマス・カクシュカ死去

享年64。若過ぎる。今春の来日時にヴィオラが代役だったので病気とは知っていたが、そんなに重かったのか……。 アルバン・ベルクSQについては、ピヒラーの音がどうにも好きになれないので、好き嫌いで行くと微妙だったが、それでも非常にハイレベルな団体で…

Musical Baton

id:puhipuhiさんから回ってきました。多くの場合songじゃありませんが、まあ勘弁してください。 Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量) なし。いやだってPCでは音楽聴けないって。ちゃちいけどコンポ…

カルロ・マリア・ジュリーニ死去

享年91。数年前から引退していたとはいえ、本当の本当に素晴らしい指揮者だっただけに、とても哀しい。音楽的にも人格的にもあれほどまでに高貴な指揮者を、少なくとも私は他に知りません。主よ、彼の魂に永遠の安息を与え給え。

考える人 2005年春号

特集が《クラシック音楽と本さえあれば》だったので、私にしては珍しく雑誌を購入。結局のところ、《本》側の人間は単なる音楽好きでしかなく、《音楽》側の人間は単なる本好きでしかない。よって得るところなし。予想通りですがね。 個別には、安岡章太郎の…

ムーティ、スカラ座音楽監督辞任

数年前からおかしな雰囲気はあったが、遂に問題がこじれ倒し、ムーティはミラノ・スカラ座の音楽監督を辞任する模様。まだ63歳なので、次のポストがあり得るはずだ。名声的には現在世界最高クラスの指揮者であるため、釣り合いが取れて席が空いているとなる…

ガリー・ベルティーニ死去

http://www.tmso.or.jp/new/index.html 絶句。去年の5月はもの凄く元気そうだったので、ショックが余計に大きい。返す返すも、彼のマーラーをよりにもよって《復活》でしか聴かなかった学生時代の私は、まさに万死に値する。ヴァント来日に際して何もしなか…

音楽の力

金聖響がこんなことを書いている。 金聖響に対して「クラシックは詰まらん」と言い放つ人間は、確かに食わず嫌いなだけかも知れない。しかし断言するが、私に対する「クラシックは退屈」「クラシックは難しくてよくわからない」「クラシックの演奏会に行くに…

ラザール・ベルマン死去

享年71。黙祷。

芸術水準維持のため

2004/2005シーズン・オペラ「ルル」(2005年2月8日初日)につきましては、本日まで劇場の音楽スタッフが全力で音楽稽古を行って参りましたが、非常に高度な芸術的レベルが要求される作品であり、新国立劇場といたしましては高い水準を維持した公演を聴…

大阪シンフォニーホール命名権売却

地方におけるクラシック音楽の厳しさに思いを馳せる。シンフォニーホールというと関西楽壇の象徴的存在で、在阪プロオケ全てがここを本拠地にしているのになあ。 最近の関西は、コンサートの数やヴァリエーション(名曲プログラムが吐きそうになるほど多い)…

レナータ・テバルディ死去

享年82。ご冥福をお祈りします。

スカラ座改装こけら落とし

このニュースの俺的ポイントは、スカラ座改装そのものでも、ソフィア・ローレン来場でも、ウンベルト・エーコ来場でもない。サリエリ*1のオペラ《Europa Riconosciuta》が上演されたことである。スカラ座創建と同じ演目を選んだそうだが、たとえそうであった…

怪我

23日のNHK交響楽団の定期演奏会で、音楽監督アシュケナージが左手に指揮棒を5cm程度突き刺していたようである。さすがにいかがなものかと。

詐称

園田高弘には興味がないけれど、訃報の新聞記事等に「国際的ピアニスト」とあるのを見て考え込んでしまった。もちろんクラヲタであれば、彼が国際的な活躍などしていないことは周知の事実だ(国際的云々と演奏の良し悪しはまったく別の事柄ではある。私は園…

ワーグナー:《さまよえるオランダ人》

シリーズ「どうしても好きになれない曲」第二弾。 ワーグナーは基本的にお気に入りの作曲家である。しかしこのオペラだけはどうも……。なぜだろうか。 一つには、このオペラの台本が、ワーグナーにとっての現代劇である点。他の作品では台本が御伽噺なので、…