チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
- プロコフィエフ:バレエ音楽《ロミオとジュリエット》より
- モンターギュ家とキャピュレット家
- 少女ジュリエット
- マドリガル
- メヌエット
- 仮面
- ロミオとジュリエット
- タイボルトの死
- ジュリエットの墓の前のロミオ
- ストラヴィンスキー:バレエ音楽《春の祭典》
- (アンコール)グリンカ:歌劇《ルスランとリュドミラ》序曲
- シャルル・デュトワ(指揮)
金管中心に、何箇所か《ヒヤリハッと》があったのは残念。しかし、プロコフィエフやストラヴィンスキーを、チェコ・フィルの、重心が低く暗い音色による、ヒューマンな演奏で聴けたのは収穫であった。前半も後半も、時間経過とともにオケに熱がこもって来た。ひょっとしてチェコ・フィル、スロースターターなのかな。アインザッツの精度が多少低かったが、それが先述の「ヒューマン」という印象につながっているし、まあいいんじゃないでしょうか。全体的に、大音響の炸裂よりも、静かな場面が美しくて印象に残った。デュトワの指揮は、全曲手堅くまとめていた。相変わらずうまいですねえ。
なお、《ルスランとリュドミラ》序曲は中庸なテンポ。ゆえにチェコ・フィルの持つ独特の音色が堪能できたことも確かだが、帰宅後ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルの65年モスクワ・ライブを聴き、この序曲に関しては、この録音の呪縛から一生逃れられないであろうと確信した。