読売日本交響楽団 第109回東京芸術劇場マチネーシリーズ
東京芸術劇場:14時〜
- アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
- 読売日本交響楽団(管弦楽)
- スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)
一曲目のブラームスから、ミスターS節炸裂。実に精密に曲想を描き分けていました。変奏曲という形式自体、こういう芸風とは相性がいいからだと思われます。続くモーツァルトは、オケの編成を最小限に刈り込んでの演奏。オケも微妙に斜めに配置されていたように思います。で、オケのふんわりした響きも素敵でしたが、やはりソロのケフェレックが素晴らしい! 至純のモーツァルトでした。K.595は元々あんまり味付けしない方がいい曲(もちろん、こってり味付けしても良い音楽にはなると思うけれど、傾向としては、と捉えてください)なので、ピアニストの芸風とマッチにして夢のようなひとときが過ごせました。
ブルックナーは、初期の曲とはいえ何ともクリアかつドラマティックな仕上げ。特に第3楽章とフィナーレはテンポが非常に速くて、若々しくさえありました。パートバランスに気を配るのもいつものミスターS。オケも大健闘で、満足して帰途に付けました。