殺してしまえば判らない/射逆裕二
- 作者: 射逆裕二
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (21件) を見る
登場人物は目立ったキャラ立ちをしていないが、かと言って書割りのような存在感の希薄さもない。まあさくさく読めるし良いんじゃないでしょうか……などと気のない感想を抱きかけていたら……!! 久々に、一点突破型の作品が読め、私は満足です。賛否はあろうが私は支持する。広範な拒否反応を惹起するようなタイプの小説でもないので、幅広くお薦めしたい。
しかし、デビュー作『みんな誰かを殺したい』を読んだ時点では、こんな作家だとは思わなかった。新人賞でデビューする人は猫被ってることがあり、注意を要するのだ。そのことを改めて痛感した。
*1:34歳で一人称は《ボク》。妻に死なれたショックで会社を辞め、今は無職である。