読売日本交響楽団
- チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲Op.33
- ブルッフ:コル・ニドライOp.47
- (アンコール)J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV1012より《サラバンド》
- ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14
- (アンコール)ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ
- ピーター・ウィンスペルイ(チェロ)
- パオロ・カリニャーニ(指揮)
ウィンスペルイのチェロが非常に端正で楽しめた。凛として、変なシナを作ったりせず、あくまで誠実な音楽を練り上げてゆく。正直想像以上のチェリストであった。また聴きに行きたい。
カリニャーニはそれなりに頑張っていたが、鈍い駄馬をコントロールしきれていない印象。綺麗な音ではあったが、やはりノリが悪いというか、リズム感とか一丸となって云々という感覚とか、もうちょっと何とかならんのですかね。《幻想交響曲》とか、指揮者はもっと色々やりたかったのではないだろうか。また、もしも私の想像が外れていて、描写性云々を無視して絶対音楽として奏でたいのであったとしても、中途半端であった。恐らく一番得意なレパートリーと考えられるアンコールの《サーカス・ポルカ》でも、似たような感覚が付きまとった。
この指揮者、筋は良いと思うので、一度海外のそれなりのオケとの来日公演で聴いてみたい。