不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

雨の午後の降霊会/マーク・マクシェイン

雨の午後の降霊会 (創元推理文庫)

雨の午後の降霊会 (創元推理文庫)

 正直評価に困る作品だ。確かに澱んだ空気は素晴らしいのだが、誘拐犯夫婦の言動が愚か過ぎやしませんか。これで良い計画だと思っているのなら……付いて行けない。まあ人間なんてこの程度さ、というメッセージが込められていると取れなくもないので、薙ぎ払うのには躊躇するが、ラストも(帯でとはいえ)何がどう高評価されているのかよくわからず、他のサイトの顔色を窺おうと思う(←小物……)。