不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

パリ管弦楽団

  1. ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
  2. ショーソン交響曲変ロ長調Op.20
  3. ドビュッシー:海
  4. ラヴェルボレロ
  5. (アンコール)ビゼー:《アルルの女》よりアダージェット
  6. (アンコール)ビゼー:《カルメン》よりアラゴネーズ
  7. (アンコール)ビゼー:《カルメン》より前奏曲
  8. (アンコール)サティ:ピカデリー

 プラッソンは音のパレットを混ぜる指揮者であり、それが実演でも確かめられたのは有意義であった。よって正式プログラム中、一番良かったのはショーソン。何だかよくわからないが熱気だの推進力だのがいいぞ、というのが聴き所の曲であるため、プラッソンの本領発揮となった。ドビュッシーラヴェルはそれほどのこともなく、全体としては可もなく不可もなしだが、更に画然とした演奏が好みなだけに、ちょっと不満。
 一方、アンコールの四曲はいずれも粋で楽しめた。さほどハーモニーが分厚くない曲揃いであり、個々の奏者・パートの魅力が光る。一番素晴らしかったのがアンコールというのもどうなんだとは思うが、とりあえず喜んでおこう。ホール近くの桜も綺麗だったし。