不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

チャーリー退場/A・アトキンスン

チャーリー退場 (創元推理文庫)

チャーリー退場 (創元推理文庫)

 瀬戸川猛資が賞賛していた(らしい)古典本格。

 確かによい。彼が好みそうな(ちょっと以前の)映画調の作風であり、魅力的な舞台と展開、意外な真相など、色々揃った一品である。全てが一日で終わってしまうのも洒落ている。いい意味で古典の枠組みを楽しめる作品であるといえよう。ただし、視点が同一章内でもころころ変わるのはいかがなものか。凄く読みにくい時がある。