不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

デジュ・ラ―ンキ ピアノ・リサイタル

浜離宮朝日ホール 19時〜

  1. ハイドン:ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調Hob XVI/49 Op.66
  2. ドビュッシー:子どもの領分
  3. ドビュッシー:版画
  4. シューマンクライスレリアーナ
  5. (アンコール)シューマン/「幻想小曲集」〜「夕べに」Op.12-1
  • デジュ・ラーンキ(ピアノ)

 美しく中庸でストレートな奏楽。それ以上に言うべきことは何もない。素晴らしかった。興味深かったのは、ドビュッシーが結構画然と演奏されたこと。シューマンも狂気よりは均衡/構成の美に着目した演奏であったように思われる。別にシックとかクールというわけじゃなくて、結構熱気はあるんですが、非常に折り目正しいのね。もちろん全然違う方向性の演奏も大いにアリだけれど、ラーンキの行き方もまた、高い見識以外の何物でもない。