クァルテットの饗宴 ジュリアード弦楽四重奏団
19時〜 紀尾井ホール
完熟の演奏で、とにかく音がまろやか。ストバイのみ三十代ですが、他三名はロートルという現在のジュリアード弦楽四重奏団には、正直あんまり期待してなかったんですが、解釈面はもちろん、技術的にも何ら問題はなく、ハイドン、マルティーノそしてベートーヴェンをいずれも、たおやかに、滑らかに演奏していました。大フーガすらそうなのだから恐れ入る。ただし、個人的にはもっと尖がってる方が好み。またサウンドそのものに最初は驚くけれど、その後モードが全く変わらないまま進むため、正直申し上げて、ちょっと退屈でございました。この手の、流麗だけれども味わい深い音楽を真に楽しむには、あと30年から40年は時間がかかるかも知れません。あるいは人生の上でもっと何かでかいことがあったらそう感じるのかもね。
なおアンコールの際に曲目を紹介したのは、ヴィオラのローズでした。