ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団来日公演・川崎公演
ミューザ川崎シンフォニーホール:16時〜
ウィーン・フィルの明るいノーブルな音色を堪能できました。ムーティの指揮も締まっていたように思います。木管群が(日フィルのそれなど問題にならないほど)ニュアンスを散らしてくれるのもいいです。ただし、正直それだけだったような気がしないでもない。金管はいまいち(特にホルン)だったし、チャイ5のフィナーレを除き、どうにもテンションまたは緊張感が……。終わり良ければ全て良しとも言うが、ここまであからさまでいいのだろうか。1stヴァイオリンだとコンマスの音だけが目立つなど、「巨大な室内楽」というのが「誉めるためにはやむを得ない」表現というのがよくわかる演奏会でした。明るい音色ってのも良し悪しで、前半のヴェルディから陰影が一掃されていたようにも思う。あれで40分は人によってはキツかろう。今回はハズレだったかも。アンコールでは(アンコールならではの勢いもあって)本領を発揮してました。作曲者の生前は冷遇していたにもかかわらず、シュトラウス一族だとどこのオケにも勝てない演奏をする辺り、色々な意味でさすがです。最後は一般参賀付き。