楽園/宮部みゆき
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
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- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
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うまい。実にうまい。スーパーナチュラルな要素の導入、滋子が9年間の沈黙を破った理由付け、望まぬながらも子殺しをおこなった親の苦悶、悪役への踏み込み、登場人物への救済、ストーリー展開の有機的連続性、脈略なく提示される様々な社会派テーマ、頻出する『模倣犯』が滋子に及ぼした影、全てはたいへん中途半端である。理性では納得できないと言っても良い。本書で宮部みゆきが描きたかったことが拡散していると言っても良い。だが読んでいる最中はあまり気にならないのだ。リーダビリティの高さは本当に素晴らしいものがある。まさに宮部みゆきの仕事である。ファンならば必読だろう。