不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

虹をつかむ男/ジェイムズ・サーバー

虹をつかむ男 (異色作家短篇集)

虹をつかむ男 (異色作家短篇集)

 25編の作品が収められた一冊。
 お洒落、ユーモア、ひらめき、爽快、そしてちょっとシュール。人生の断面を鮮やかに切り取り、或いは人生の縮図を抜群の手際で見せてくれる。少し皮肉がかった作品もあるが、基本的にはアイデア・ストーリーとしてまともな作品ばかりで、闇を感じさせる作品はほとんどなく、読書上のシンプルな愉悦を読者にもたらす。誰にでも広くお薦めできるショートショート集と言えるだろうか。というわけで、私は楽しみました。皆様もどうぞ。