東京都交響楽団
- 庄司沙矢香(ヴァイオリン)
- 大野和士(指揮)
モーツァルトはビブラートを抑えてシックに。ストラヴィンスキーはテンションを上げて華麗に。
正直前者は3月に同じオケが広上淳一の指揮で弾いた演奏の方が魅力的であったし、後者についてはロンドン交響楽団で聴いてしまっているので、どうしても見劣りがしてしまった。大野は真面目な指揮者なので、仕掛けに頼らない。それ自体は素晴らしいことだと思うが、同様のタイプであればより上級のオケで聴いたことあったらどうしても不満が残るんですよねえ。決して悪い演奏ではなかった(むしろ良い演奏だった)だけに、非常に申し訳なく思った。
庄司のヴァイオリン、粗は目立ったがなかなか良かった。情熱的でキツメの演奏、私の好みでした。彼女の実演、私はこれまでシベリウス、メンデルスゾーンの各協奏曲で聴いたが、今回が(予想通り)曲と一番相性が良かったように思う。近現代作品でまた聴いてみたい。