2005-09-13 猫丸先輩の空論/倉知淳 小説 猫丸先輩の空論 (講談社ノベルス)作者: 倉知淳出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/06メディア: 新書 クリック: 13回この商品を含むブログ (95件) を見る 落語には詳しくないんで信用されるのもアレだが、何となく落語っぽい文章であり、非常に口語調というか、高座で身振り手振り交えて喋ったら様になりそう。前からこの傾向はあったが、このシリーズが講談社ノベルスに移ってから、より一層症状が進行したように思う。倉知淳だと『過ぎ行く風はみどり色』『星振り山荘の殺人』『壷中の天国』が文章も込みで最高傑作群と思っているため、個人的にはこの語り口は鬱陶しい。「お前さん」とか呼びかける口調、俺大嫌いなんだよ。すいません完全に我儘です。 ネタは可もなく不可もなし。ちょっといい加減な推理だが、話の性質上、この隙の多さは欠点ではなく特徴と捉えるべきだろう。