不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

紀尾井シンフォニエッタ東京

  1. ハルトマン:クラリネット弦楽四重奏、弦楽オーケストラのための室内協奏曲
  2. (アンコール)ウェーバークラリネット五重奏曲変ロ長調Op.34より第4楽章
  3. モーツァルト:《エジプト王タモス》K.345(365a)より幕間の音楽
  4. モーツァルト交響曲第35番ニ長調K.385《ハフナー》
  5. (アンコール)シューベルト:劇音楽《ロザムンデ》D.797より第一幕前奏曲
  • ポール・メイエ(クラリネット
  • ハルトムート・ヘンヒェン(指揮)

 ヘンヒェンの粘り気味の指揮は、モーツァルトに力強さを与える一方、繊細さを減殺していた感あり。アンコールのシューベルトも同様。もちろんモーツァルトシューベルトは、力強さと繊細さという二物を持っている。片方しか感じられなかったのは残念であった。まあ座席の関係かもしれませんが……。
 メイエによる協奏曲は本当に素晴らしかった。あの技巧と明るい音色で仄暗いこの曲をやられると、予想以上に映えますね。アンコールのウェーバー(伴奏は弦楽合奏でした)も文句なし。前半だけで元は十分以上に取れた。