不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

大阪シンフォニーホール命名権売却

 地方におけるクラシック音楽の厳しさに思いを馳せる。シンフォニーホールというと関西楽壇の象徴的存在で、在阪プロオケ全てがここを本拠地にしているのになあ。
 最近の関西は、コンサートの数やヴァリエーション(名曲プログラムが吐きそうになるほど多い)も酷いもので、しかも、京都コンサートホールびわ湖ホール、小編成だといずみホールやフェニックスホールが外来演奏家の誘致合戦を繰り広げており(なお、その全てを回ろうという外来演奏家は存在しない。ていうかそもそも関西素通りのケースも多い。これが首都圏であれば、東京+神奈川 or 埼玉も結構あるのだが。しかもその際、東京は間違いなく複数回)、恐らく数量面でも単価面でも苦しかったのではないだろうか。関西という矮小なパイをそれほど切り刻んで何が面白いのかと思う。もっとも、京都コンサートホールは最近出来たのに、即刻建て直すべきなほど音響が悪いのだが、なぜか公演数は多い。利権とか色々絡むのかもしれないが、さすがは京都、意味不明だ。来年だったかにはこの戦線に兵庫県も参入する。変なオーケストラを作る予定で、独自性を無理矢理ひねり出そうとしており、にも拘らず指揮者が佐渡裕な辺り、香ばしくてたまらない。とにもかくにも今後、関西のクラシックはますます希釈されるわけで、非常に危ないと思う。まあ関西がどうなろうと私には何の関係もないというか、関係なくて済むように人生を歩まねばならないので、どうでもいいのだが。客層も酷くなかったことがないし。