不壊の槍は折られましたが、何か?

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似非エルサレム記/浅暮三文

似非エルサレム記

似非エルサレム記

 聖都エルサレムの「土」が、自分の意思を持ち動き始めるという、荒唐無稽なストーリー。人々や国際社会の反応も、リアルっちゃあリアルな一方で、徹底的に寓話的であるのは、『ダブ「エ」ストン街道』の作者そのまま。浅暮のセンスが光る一編である。