猪苗代マジック/二階堂黎人
- 作者: 二階堂黎人
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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変わってないねえ、この人。相も変わらず幼稚な文章で、スキー場絡みの利権云々もとってつけていて浅薄の極み。新聞の投書欄によく載る、ボケ老人かバカ主婦か純真厨房と同レベル。読んでいてこれほど頭痛がする小説も珍しいが、実はなぜか憎めない。文章上のアイデアが、その根幹のところで戦前の探偵小説と通じているからか。……とまあ、遂に本音を書いちゃったわけです。これで、各方面から読み手としても見捨てられることになりそう。
ミステリ上の構成やネタは、それほど悪くないと感じた。特にアリバイトリックは高ポイント。なるほど、盲点付いてくるなあ。評価が分かれるのは、フィニッシング・ストロークだろう。個人的には結構悪くないと思った。伏線の提示方法はマズイが。