悪魔が来たりて笛を吹く/横溝正史
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1973/02/20
- メディア: 文庫
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「フルートは一番地味な楽器」という一文にのけぞってしまった。また、須磨という地名が出て来て、をを、と思うものの、さすがにびっくりはしない。何せ酒鬼薔薇という、《実弾》がもっと近くだったからな。
それはさて置き。
この作品で、私は始めて、岡山以外で活躍する金田一(の長編)に接した。とは言え、現代的なテーマではなく、あくまで終戦直後の斜陽族を題材とする。そのため、印象が大幅に変わることはなかった。ミステリ的にはちょっと都合よすぎな気もするが、よく出来ている。小説的には特に言及すべき特徴はないが、普通に探偵小説やってくれてて、悪くない。
大傑作とも思えず、時間もないので、今日はこれまで。