不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

東京交響楽団

  1. 細川俊夫:スカイスケープ(空の風景)
  2. イベール:アルト・サクソフォンと11の楽器のための室内小協奏曲
  3. シベリウス交響曲第2番ニ長調Op.43

 《スカイスケープ》は委嘱新作。左右二群のオケを対比させてモチーフを移行させることで、空の雲の動きを表しているんだそうな。例によってメロディーとかはないんですが、楽器の使い方も含め、なかなか面白かったです。イベールは普通に面白かった。木管がちょこまか動き回る曲は好きなんですよね。
 後半のシベリウスは、何というか熱い演奏。冷気漂っている方がこの作曲家は好きなんだけど、大友直人がイギリス音楽に通じていることに鑑みれば、興味深い演奏でした。そしてオケは好調を持続。
 LA1列14・15に座っている年配者の夫婦は、お婆さんの方は終始ゴソゴソしていて落ち着きなし(音さえ立てる)。舞台のライトが当たってるような席なんで、非常に目立ちます。小太りのお爺さんの方はまだマシ(お婆さんが音を立てると注意していた。この人自身も結構動くんですが、少なくとも会場に響き渡るような音は立てない)だなあと思っていたのですが、シベリウスの最後で、誰も拍手始めていないときに「ブラボー」を会場に響き渡らせて、得意満面でした。お二人とも去年から同じ席にいたんで、多分定期会員なんでしょう。先が思いやられます。