敵は海賊・海賊課の一日/神林長平
- 作者: 神林長平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1995/05/01
- メディア: 文庫
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ラテルがなぜかくも海賊を憎むのか、理由の一端が明らかになると共に、それが昇華する物語。誕生日ということでアプロが弾けている横で。
物語の舞台は、主に海賊課の基地に限定され、ラテル自身の事件という側面も強い。ヨウメイの介入も表面化せず、海賊サイドに物語の視点が置かれることはほとんどない。これらの点では若干異色だが、一人と一匹と一艦の息はピッタリ(?)だし、SF的な要素もしっかりと仕込まれている。海賊課の他の面々も活き活きと描かれ、彼らのキャラ立ちはいつも以上。だいいち読んでいて楽しい。広くお薦めできる作品と言えるだろう。