不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

眠れる人の島/エドモンド・ハミルトン

 古代バビロニアを支配した女神ティアマトが微妙にSFな感じで甦る「蛇の女神」、主人公が漂着した島がある男の夢だといわれる「眠れる人の島」、北欧神話に材をとった(というか筋の大枠はそのままな)「神々の黄昏」、生命のエッセンスに満ちた湖をアフリカの奥地に探しに行く「生命の湖」、以上四編で構成される短編集。
 今回は、個人的には楽しめなかった。作品の質というよりも*1、この手の物語と私の相性の問題です。そういや、香山滋もダメだったなあ……(遠い目)。理不尽だとは思うが、どうしようもない。死ぬまでに楽しめるようになれたらいいのだけれど。

*1:事実、ハミルトンの筆は非常に活き活きしているし、登場人物もくっきり立ち上がっている。物語も単純だがスリリング。なんで俺楽しめないんだろう。