不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

読売日本交響楽団

  1. ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調Op.129
  2. レスピーギ:《リュートのための古風な舞曲とアリア》第3組曲
  3. レスピーギ交響詩《ローマの祭り》
  • コリヤ・ブラッハー(ヴァイオリン)
  • 外山雄三(指揮)

 骨太な表現で一貫した演奏会であった。とはいえ、協奏曲でそれを体現したのはソリストであり、伴奏たるオケはこの曲では振るわなかった。
 今日の演奏会の殊勲はブラッハーに与えられるべきだろう。このあまり聴かれない協奏曲を、勢いよくまとめており、何となく陽性な歌があったのは面白かった。普通ならばギチギチキーキーやる曲なのだろうが、非常に聴き易いメロディアスな音楽に聞こえたのだった。
 後半のレスピーギは、細かいことは気にせず、しっかりきっちり力強く弾いてゆくというもの。あまりの手練手管のなさに、単調な印象を持たなかったわけではないが、まあこんなもんでしょう。金管とか明らかに能力足りてないし(直近でバイエルン放送響聴いているから点が辛い)、〈主顕祭〉で打楽器がずれていたのは問題かも知れんが、目くじら立てて音楽聴いても仕方ないしね。