2005-04-21 砂楼に登りし者たち/獅子宮敏彦 小説 砂楼に登りし者たち (ミステリ・フロンティア)作者: 獅子宮敏彦出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/04/09メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (24件) を見る 戦国の世を描く連作短編集。全四篇あり、いずれの短編にも《消失》ネタが登場し、ミステリとしてはいかがなものかというトリックでありながら、いやだからこそ、それらの真相は、この本を通底する戦国武将の空しさ・もの悲しさと、見事に響き合う。諸行無常がそくそくと立ち上がる様は、私だけかもしれないが結構感ずるもの大であった。 というわけで、広くはお薦めできないが、私はこの本を好きになった。そんな感じ。