魔王城殺人事件／歌野晶午

魔王城殺人事件 (ミステリーランド)

　少しだけ状況改善。とはいってもまだ相当重く、不安定である。しかし、感想を書くなら書くで早くやっておかないと忘れてしまう。というわけで、『魔王城殺人事件』の感想をば。
　……といっても、書くことないんだよなあ。
　読んでいて全く楽しくないかというと、そうでもない。探偵を気取る小学生たちの生活は、なかなか快活に描かれている。だが、これをもって良作とは正直言いかねる。歌野晶午にしては、とかそういった断り抜きで。餓鬼に読ませるには好適、などとも言えない。これを普通に薦めるのは、餓鬼の審美眼をあまりにも舐め過ぎだろう。トリック等も微妙過ぎる。物理トリックやロジック、この作家実は得意じゃないのではなかろうか。