不壊の槍は折られましたが、何か?

ミステリ書評家のブログのはずだが……。

闇に問いかける男/T・H・クック

闇に問いかける男 (文春文庫)

闇に問いかける男 (文春文庫)

 公園で少女が殺された。だが捕まった青年ホームレスは、容疑を認めない。刻一刻と迫る保釈期限。果たして捜査陣は、彼の自供を得ることが出来るのか……?

 クックは暗くて静かな芸風を持つ。『闇に問いかける男』でもその才はフルに発揮されており、ファンは満足できるだろう。ミステリとしての出来栄えも悪くない。ただ、私はこの作家にいまいち乗れない。残念である。