2004-10-01 屍の王/牧野修 小説 屍の王 (角川ホラー文庫)作者: 牧野修出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (18件) を見る 話が徐々に混沌としてゆくホラー小説。ただし、意味不明になる寸前で踏みとどまり、話の整合性を辛うじて読み解ける地点まで戻る。この呼吸は絶妙だ。グロさを随所に用いつつ、まったく下品にならない文章も素晴らしい。冷たいが粘着質な雰囲気を伝えるのもgood。読者をぐいぐい惹き付ける力にも溢れ、ひょっとすると、これまで読んだ和製ホラーの中では最高傑作かもしれない。まあ大した数を読んできたわけでもなく、当てにはならないわけだが。